カテゴリ:京ことば( 271 )

折々の京ことば

ごきげんよー


御所ことば。京都の尼門跡で常用する。
「お早う」「今日は」「今晩は」にゴキゲンヨーを用いる。
宮中の女官も陛下にゴキゲンヨーと申し上げ、女官どうしもゴキゲンヨーと言い合った。
女官は陛下に対する新年のご祝儀申し入れに
「お揃いあそばされまして、御機嫌ようならしゃいますことをおめでとう、かたじけのう、
お喜び申し入れまする」と言った。別れのあいさつもゴキゲンヨー。


                  堀井令以知著「折々の京ことば」より


バイモの花
e0128863_22225019.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-31 22:21 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ひょんな


思いもかけない。とんでもない。
「ヒョンナことで本を出版しますのや」。ピョンのもとはホヤ・ホヨ。
古くは宿り木のこと。ホヨは計り知れない力を持ち、ホヨを採って頭にかざしてめでたい印とした。
妙な突飛な、予期しない人間の力以上のものを感じてヒョンナコトの表現が出来た。
室町時代のことばを収める「日葡辞書」にも「服装ややり方などが奇異で突飛な」の意味で記される。



                    堀井令以知著「折々の京ことば」より


ラッパスイセン
e0128863_22122081.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-31 22:14 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

おあいそ


客へのサービス。勘定書。「オアイソに三味線弾いてんか」のオアイソは、ご愛嬌の意味。
贈り物を受けたときに「ちょっと待ってもろてオアイソ入れといてんか」
のように容器に入れる返礼の品もいう。
料理屋などで用いる勘定書きを見て愛想をつかすところからいう語であり、
店舗の側からのことばであった。
今では客の側からも「オアイソにしてんか」という。


               堀井令以知著「折々の京ことば」より


花ニラ
e0128863_2261377.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-31 22:05 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ぎゅーちち


牛乳。「毎朝ギューチチ飲んでます」。
ミルクやギューニューという前、昭和初期には京都ではギューチチであった。
幕末の「英和對譯袖珍辭書」にはmilkは「乳汁」と訳してある。
コーヒーは京の店ではコーヒと書かれることが多かった。
うどんの名称も東京とは違っていた。具を入れないうどんは東京ではカケであるが、
京ではスウドンである。ツルツルはうどんの幼児語である。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


ハナカンザシ
e0128863_17212094.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-29 17:20 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

おひなる


起きるの尊敬語。御所ことば。
「御前オヒナッテいただかされ(起きてください)」。
江戸時代の京ことばを記した「片言」には「おひなれはお昼なれという心歟」とある。
「おかみがオヒナリましゃりまして」。公家ことばで「もうオヒナレや(おきなさいよ)」という。
宮中の朝の起床を知らせる「おひる触れ」では「もうしょうー、オヒルでおじゃーと申させたもー」という。


            
                        堀井令以知著「折々の京ことば」より


わすれなぐさ
e0128863_7141792.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-28 07:14 | 京ことば | Trackback | Comments(6)

折々の京ことば

ひらのはっこー あれじまい


比良の八講 荒れ終い。三月下旬、比良山から吹く冬の風も荒れ終りで、
それからの京都は暖かくなる。
「もうそろそろヒラノハッコーアレジマイやし、京の底冷えもシマイ(終わり)どすな」。
比良八講は、平安時代、比叡山延暦寺の僧侶たちが比良山中で始めた法会。
今でも大津市内では三月二十六日に比叡山の僧侶や山伏たちがほら貝を吹き、
練り歩く行事がある。


                   堀井令以知著「折々の京ことば」より


チンチョウゲもよく咲いた。
e0128863_731770.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-28 07:05 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

あて


私。女性の高齢者がいう。「アテこれからどないしょ」。
複数形はアテラ。ワタシが変化してワタイ・アタイとなり、アテになった。
ワテとも。洛北の大原ではワチを用いる。アテカテは「私だって」の意味。
ウチカテということが多い。カテは「だって」の意味の「かとて」から。
ワタシはワタクシから。「私」はもと名詞であった。
江戸初期の尼門跡日記には「御わたくし」と記され高級女官を指した。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


バイモの花
e0128863_6542235.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-26 06:53 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

おはつみっかぼんみっか


お初三日盆三日。散髪したての子供の頭を軽くたたいて言う囃しことば。
散髪後三日ほどの間に言う。盆も三日ほど新鮮な気分になる。
オハツは「オハツにお目にかかります」の御初。
「ご飯のオハツは、まず神棚に、ご飯をよそうのに一膳飯はいけない」との言い伝えがある。
一膳飯がいけないのは、死人の出棺の時、近親者が永別のため一膳ずつ飯を食べる風習があり、
それを忌むことから。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


ちょっと前のモクレン  きっと今頃は咲いてしまっていることだろう
e0128863_17135552.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-25 17:13 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ねこわけ


食べ残し。手をつけて全部食べないで残したもの。
猫は食べ物を残して次から次へと餌をあさることから。
京都府北部や南山城ではワケという。
一方、丹後では骨まできれいに食べる人をネコという。
また、熱いものが飲食しにくい人もネコである。
まずい食べ物はネコマタギ(猫も跨いで行くから)。
ネコオウは、猫背になること。「歳を取るとネコオーて、ちいそ(小さく)なりますな」


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


ボケの花
e0128863_10421150.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-24 10:41 | 京ことば | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

しまいくち


終わりごろ。終了間際。
「バザーのシマイクチに、もういっぺんおこしやす」。
夕食の後始末もシマイという。
「シマイもうすんだか」。シマイゴトとも。
シマウは終了するのほか、片付けるの意味でも使用。
「えらい散らかしてちゃんとシモテや」。「しまい弘法」は十二月二十一日の弘法大師の
縁日で東寺には参詣人が多く、露店が立ち並ぶ。
「しまい弘法と初天神は欠かさずお参りします」。



                      堀井令以知著「折々の京ことば」より



サンシュウの花
e0128863_10769.jpg

[PR]

by jugeme | 2009-03-24 10:08 | 京ことば | Trackback | Comments(0)