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折々の京ことば

ままこ

メリケン粉などをこねるときに溶けないでできる粒。
粉末を溶くときにできる固まり。
江戸時代のことばを集めた「俚言集覧」に、ママコは「継子也、
又凡て粉の物を水にてこねて烹るにむらのあるをままこと云」とある。
交じり合わず、のがれて離れる「継子」に基づく。
粉が交じり合わないことから、継子を継粉の字に変えた。
古くなって使えない粉はネコという。「寝粉」と書くのは当て字。


      
              堀井令以知著「折々の京ことば」より


アミガサフヨウ
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by jugeme | 2008-08-31 07:23 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

こち

私。私の家。「コチとこへ来るか」。
ソチ(あなた)に対する語。
コチは室町時代から私の意で使用。江戸時代、江戸でワッチ、
オイラを、京でコチと言った。洛北や洛南で今もコチと言う。
京の島原遊郭のコッタイサンのコッタイは「コチのたゆーさん
(私の家の太夫)のこと。江戸時代に「~太夫」を「~タイ」と呼んだ。
八瀬で女性が目上や同輩に一人称代名詞コチを用いる。
公家ことばでもコチを使った。


                     堀井令以知著「折々の京ことば」より


アオバナフジバカマ
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by jugeme | 2008-08-31 07:10 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

けねけね

「ケネケネが鳴き出した」。ヒグラシ、カナカナのこと。
洛北の大原ではヒグラシをケネケネと聞き命名した。
八瀬ではケチケチ、高雄ではケナケナと言う。
洛北の近隣集落でカナカナは異なる語形を採用した。
このように、擬声語が音声を変化させ、集落ごとに固定するさまを
実証できる事は興味深い。
高く美しい鳴き声のカナカナをケネケネ、ケチケチ、ケナケナと変化させたのであった。


         堀井令以知著「折々の京ことば」より


これもルリマツリ
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by jugeme | 2008-08-29 07:17 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

えらしり

よく知っていること。「そんなんエラシリや」。
エラはエライ(大変な)から。
容易にできることをエラデキ、評判が良いさまをエラウケというのと同じ構成。
「こんなことぐらい、エライキや」のエライキ(行き)は、たやすいこと。
「この仕事エライなぁ」のエライはつらい、苦しいの意で、
江戸時代の中ごろから使用。
「急な坂やし、上るのがたいへんや、ああエラー」のようにエラーとも言う。


             堀井令以知著「折々の京ことば」より


ブルーのルリマツリが庭に咲いた。
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by jugeme | 2008-08-29 07:08 | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

なんば

トウモロコシ。
「夜店でナンバ買うてきた」。江戸時代の中ごろまでは南蛮黍と言った。
南蛮渡来の黍ということ。江戸時代の辞書「物類称呼」には、
「玉蜀黍、畿内にて、なんばんきび」とある。
京都府北部でナンバンキビという。
トウモロコシのトウは唐のこと、モロコシも諸越(中国の越の国)、
つまり唐土のことから。
琵琶湖の北方の地域ではトウガラシがナンバ・ナンバンである。



               堀井令以知著「折々の京ことば」より

イルカ島のあしか
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by jugeme | 2008-08-29 07:00 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ごきんとはんに

「わざわざ持ってきてくれ派って、ゴキントハンニおおきに」。
律儀に、丁寧にということ。
貸したものを返却されたとき、進物の返礼のあいさつのときに言う。
ゴキントは均等、釣り合っていること。
当金の逆さことば「金当」からとの説もある。
谷川士清の国語辞典「和訓栞」には「繁当と書くなるべし。物の価などを、
即時に返す事に言えり」とある。
丁寧に「ゴキントサンドス」と言う。


                     堀井令以知著「折々の京ことば」より


鳥羽の灯台元で見つけた蟷螂
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by jugeme | 2008-08-29 06:38 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ちょか

「もっと落ち着くのや、チョカやな」。
こせこせする人。世話好きで出過ぎる人。
擬態語チョカチョカに基づく。
チョカには軽はずみなニュアンスが付きまとう。
チョカチョカは落ち着きのないさま。
チョカー・チョカスケ・オチョカサンとも。お節介の意味でも使う。
お節介は切匙から。すり鉢の内側に付いたものを掻き落す台所用品。
細かいところまで行き届くことから世話を焼くの意味になった。


                  堀井令以知著「折々の京ことば」より


近くを飛ぶカモメ
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by jugeme | 2008-08-25 23:56 | 京ことば | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

えずくろしい

くどくどしい。度を越して気味が悪い。
「ごてごて口紅塗ってエズクロシイ」「エズクロシイ格好して、どこへ行くのや」。
エズクルシイ・エゾクルシイともいう。
「エズクロシイ化粧」は「毒々しい化粧」であり、「エズクロシイ話」は、しつこい繰り言。
吐き気を催す、嘔吐するのエズクからの語。
「隣のお嫁さんエズイタはるし、おめでたよろか」。
エズクのエは吐き出す音から。ズクは「吐く」の意。


                 堀井令以知著「折々の京ことば」より


島巡りの観光船についてきたカモメ
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by jugeme | 2008-08-25 23:46 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ちょちょこばる

うずくまる。かがむ。しゃがむ。
「そんなとこにチョチョコバッテ、おなか(腹)痛いのんか」
江戸時代、上方では「恐れてかしこまる」の意味で「ちょちょこなる」と言った。
「ちょちょこ」は恐れて小さくなるの形容。
チョチョコバルは「ちょちょこなる」と「つくばる」の複合形。
南山城村でいうチョコナブルはからかう、嘲弄すること。
「おまえすく泣くさけ、チョコナブラレルんや」。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


鳥羽湾の夜明け
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by jugeme | 2008-08-23 07:26 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

いらう

触る。いじる。もてあそぶ。
「汚い手でイラワンといて」「あんまりイラウと潰れるがな」。
平安時代の「いろふ」が、江戸時代の初めに「いらふ」になった。
井原西鶴の「西鶴織留 」に「胸あけてかみさまに乳をいらはれ」とある。
「いろふ」はかかわりあう、干渉するの意味であった。
イジクルは、手でいろいろとこね回すこと。
「いじる」に「繰る」をつけた。
「あんまりイジクルと良い作品ができひん」。  


               
                堀井令以知著「折々の京ことば」より


鳥羽湾の夜明け(ホテルの部屋から居ながらにして見ることができた)
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by jugeme | 2008-08-23 07:16 | 京ことば | Trackback | Comments(0)