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折々の京ことば

ぶんまわし


独楽の一種。「このブンマワシよう(よく)回る」。
円を描くのに使用した製図用具の意味では鎌倉時代ごろから用いた。
文房具としてコンパスのこともいう。「源平盛衰記」には「分廻(ぶんまはし)を
あしざまに当てて」と出ている。「振り回し」の意味から。
ブン回しのブンには器具使用のときの音感が影響している。
黄金虫をブンブンというのも羽の音から名付けたものである。



                      堀井令以知著「折々の京ことば」より


セツブンソウ
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by jugeme | 2009-02-28 09:30 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

きずし


生寿司。塩鯖を合わせ酢に浸けた寿司。
「ええ(良い塩鯖が手にはいりましたさかい、夕食はキズシにしときましたえ」。
キズシのキは「生」の意。御所では鯖はサモジである。
キズ(生酢)は梅酢のこと。「キズ飲んで見なはい、よう効きますわ」。
梅を塩漬けにすると酸味の強い水が取れ、混ぜ物のない純粋の酢になる。
水当たり・食あたりに効き目がある。二日酔いにも効くという。



               堀井令以知著「折々の京ことば」より


しずく。。。
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by jugeme | 2009-02-28 09:20 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

てんつるてん


何もなくなること。「競馬に負けてテンツルテンになってしもた」。
テンツラテン・テンテラテンとも。
「戦災で焼け出されてテンツルテンになりましたんや」。
スッカラカンの状態をいう。テンツルは吊り上がっているさま。
吊り上がって何も残らないさまにいう。
着物の丈が短いさまをいうツンツルテンとも同系。
末尾のテンは口調でつけた。何もない様子を音感が示している。 



                     堀井令以知著「折々の京ことば」より



ハナカンザシのしずく
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by jugeme | 2009-02-28 09:13 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

いらだき


適当な時間をかけないで炊くこと。
「イラダキしたのでご飯がかたい」。「苛炊き」のイラは苛立つ気持ちで炊くことから。
イラヤキは「生焼き」のこと。イラツは江戸時代には自動詞として用い、
まれに「気をいらつ」のように他動詞であった。
せかせかして落ち着きのない人をイラチという。
せっかちなこともイラチである。
「えらいイラチやな、ゆっくりしいな(しなさい)」。
「イライラ」をヤキヤキとも。



                    堀井令以知著「折々の京ことば」より


愛犬リッターの寝顔
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by jugeme | 2009-02-25 21:12 | 京ことば | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

おでーさん


父を呼ぶ公家ことば。デーは出居。もとは出て人を迎えるところ。
玄関の意味が座敷や応接間を指すようになった。
洛北八瀬では玄関から入って直ぐの間をデー、奥の間をオクマデという。
出居にいる人の意味が公家社会では父の呼称になった。
オデーチャンとも。皇室をはじめ上流の公家は父をオモーサンと呼ぶ。
母は御所ことばでオターサン。対屋におられたことからの命名。



                    堀井令以知著「折々の京ことば」より


ユキワリソウ
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by jugeme | 2009-02-25 21:04 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

うちまき


米。施し米として米を撒くことから。
神社ではウチマキとソトマキの区別がある。
御所ことばに由来する。戦時中、尼門跡では「ウチマキの配給です」と言った。
御所ことばではオヨネとも言うが、ウチマキよりもオヨネの方がていねいなことばである。
米を入れる米びつはカラトという。かつて「カラトにお米まだあったかいな」と言った。
唐櫃ともいう。米唐櫃の略である。


                      堀井令以知著「折々の京ことば」より


メジロちゃん
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by jugeme | 2009-02-25 20:54 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

うたう


音を上げる、投げ出す、疲れてしまう、悲鳴を上げる。
「マラソン走ってウトーてしもた」「あんなに元気やったのにウトーてしもたな」。
ウタウをウトーということが多い。鳥が歌うのウタウに基づく。鳴く、泣くの意味からの転用。
江戸時代の天保ごろから使用。事業が経済的に行き詰る、金策尽きて倒産するときにもいう。
「いろいろ手を打ったけど、とうとうウトーてしもた」。



                   堀井令以知著「折々の京ことば」より



ネコヤナギの芽吹き
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by jugeme | 2009-02-23 21:05 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ぼったくり


無理やりに奪い取ること。価格以上の値段でふんだくること。
「こんな売り方してほんまにボッタクリやんか」。動詞はボッタクル。
「うまいこと言うてボッタクラレてしもた」。ブッタクル(打っ手繰る)から。
タクルは引ったくる、荒々しく奪い取る。「やらずボッタクリ」というのは、
人に遣る(与える)ことをしないで他人から物を奪い取り上げるだけのこと。
ブッ・ボッは強意の接尾語。



                       堀井令以知著「折々の京ことば」より


ユキザクラ(プリムラ・シネンシス・スタラータ)も咲いて可愛い
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by jugeme | 2009-02-23 20:50 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

わや


台なし。無茶なこと。失敗。駄目。
「このごろ売れ行きが悪うてさっぱりワヤや」。枉惑からワヤクになりワヤになった。
ワヤクは道理に合わない。無理・無法の意味であった。
「ワヤにされる」は無茶なこと・乱暴をされる。ワヤクソ・ワヤクタ・ワヤクチャともいう。
「シャツが雨に濡れてワヤクチャや」。クソ(糞)・クタ、クチャ(朽・腐)をつけてワヤの意味を強めた。




                          堀井令以知著「折々の京ことば」より


ヒナソウも咲いています
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by jugeme | 2009-02-23 20:37 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

しろっと


しらばくれて。平気で。「あいつあんなことしといてシロットしてやがる」。
事件の内容を知っていて知らぬふりをするさま。
江戸時代の京ことばシロリトから。一方、シッタラシイは「知ったかぶり」の意味。
「シッタラシイこと言うて、ほんまに分かってへんのやろ」。
「知った(理解した)」にラシイをつけ、その様子であるさまを示す。
推量の助動詞ラシから接尾語になった。



                     堀井令以知著「折々の京ことば」より


クモマグサが咲いています
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by jugeme | 2009-02-23 20:26 | 京ことば | Trackback | Comments(0)