折々の京ことば

おしょうらいさん

死者の霊魂。精霊(しょうりょう・せいれい)。
江戸時代からショウライとも。
「オショウライサンをお迎えせんならんし、お仏壇をきれいにしといてや」。
オショウライは尊敬語。オハグロトンボをオショウライトンボと。
「お盆やし、オショウライトンボ捕まえたらあかんえ」。
盆に虫を殺してはいけないと言い伝える。
先祖の霊が虫に宿るとの考えだ。中京の旧家では盆の三日間、精進料理を食べた。



                    堀井令以知著「折々の京ことば」より


白キキョウ
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# by jugeme | 2008-08-17 17:28 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

にっちょ

日曜日をニッチョと発音することがある。
「京、耳ニッチョ、聞こえまへん」というのは、都合の悪いことを依頼されたり
詰問されたりしたときの返事。
耳が日曜日とは、耳がお休みで、頼み事はお断り、聞く耳をもたないこと。
府庁をフチョ、校長をコーチョのように、チョーをチョと短く言うのも
京の人の発音傾向であった。
ニチヨービのヨーを高く発音するのは京都市中央部の人のアクセント。


                  堀井令以知著「折々の京ことば」より



バンマツリ、何度目かの花が開く。
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# by jugeme | 2008-08-13 17:09 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

うつる

似合う。調和する。
「その着物の柄はようウツッテますな」。
物の姿がそっくり他の物に反映する、目に映ずるの意味から、よく似合うの意になった。
年中行事の多彩な京都では、季節ごとに着物を新調する機会も多く、
着物がウツルことを心掛けた。
「京の着倒れ」というように、京都人は着物を買うのに金を惜しみなく使い、
良い着物を多くそろえて持つことに生きがいを感じた。


                  堀井令以知著「折々の京ことば」より


ホオズキの花
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# by jugeme | 2008-08-13 16:58 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

やくたい

迷惑。無謀。
「こないしてもらいまして、ヤクタイどすがな」。
ヤクタイは「益体」の意。
もと益体は、きちんと整い、役に立つことをいった。
それが「そないにあわてて、ヤクタイモナイことや」のように
「益体なし、無益な」の意味で用いた。
形容動詞はヤクタイナ。
一説に「薬袋もなし」からだという。
医者は薬袋が無いと治療ができない。それで無茶・無謀の意味になったと。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


マンリョウの花はこの時期に咲く。
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# by jugeme | 2008-08-13 16:49 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ごりがん
ゴリガンは無理やりに自分の主張を押し通そうとすること、
強引に無理を押し通してごてる人、ごり押しの頑固者のこと。
ゴリガンのゴリは、ごり押しの略で、ガンは頑固者の「頑」。
淡水魚のゴリ(ハゼ科)は京の名産。
ゴリを捕らえるのに、ムシロを鴨川の浅瀬に伏せ、ムシロの上に多くの
小石と土を敷き、一人が川下からゴリを追い、小石に隠れたゴリを二人で
ムシロを持ち上げて取った。


                   堀井令以知著「折々の京ことば」より


ヌマトラノオらしい・・・忘れられた植木鉢からこのたび復活して咲いているのを発見。
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# by jugeme | 2008-08-13 16:36 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

せんぐり

「セングリ車が通って危ない」「セングリ考えたけど、うまいこといきまへんな」。
次から次へと、順々にの意味。先から先へと繰る「咲き繰り」から。
もとはセングリニと言った。
江戸時代後期ごろから、「ニ」を省いた。
セングリセングリと、重ねていうこともある。
「セングリセングリ用事ができましてな」。
「繰る」にはもと、引き寄せるの意味があり、順々に送り動かすことでもあった。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


サボテン花盛丸の花
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# by jugeme | 2008-08-11 22:46 | 京ことば | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

てったい

手伝い。大工や左官の助手。
「このごろテッタイやってます」。テッタイサンとも。
土木関係の雇い人夫のことも呼ぶ。
江戸時代の文政四(1821)年刊{浪花方言」には
「手伝(てったび)。江戸の仕事師のこと、大工の手伝也」とある。
手伝うをテッタウというから。
テッタイは「手のトビ(提供)」ということで、テトウは助ける、労力を
提供して報償を予期すること。
「ちょっとテットテンか」。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


数日前の西の空。
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# by jugeme | 2008-08-07 07:03 | 京ことば | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

 ちょっと そこまで 

近所の人が出かけるのを見て「どこ行きどす」と話しかけると、
「チョットソコマデ」と返事が返ってくる。
それ以上行き先を追求するつもりはない。
チョットソコマデの「そこ」がどこかはっきりさせるわけではない。
遠回しに表現するのが、京ことばの特性の一つ。
買い物に行って、店のつり銭が違っていた時、「ちごうてます」
と言わないで、「ちょっと足らんように思いますけど」と遠回しに言う。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より


これもムクゲ。家の近所には花色の違うムクゲが咲いている。
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# by jugeme | 2008-08-07 06:52 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

しんどい

つらい。苦しい。疲れている。
「マラソン走ってシンドイわ」「社長さんの話は聞いていてシンドイ」。
「辛労」にイを付け形容詞化した「辛労い」がなまって、シンドイとなった。
シンロウをシンドウと言った。安原貞室の「片言」に
「辛労をしんたうと云うこと如何」とある。
「東京京阪言語違」(明治十九年刊)には、京阪のシンドイを東京のクタビレタ、
京阪のシンドヤノーを東京のガッカリシタと比べている。


              堀井令以知著「折々の京ことば」より


ムクゲ、種類も色々だが、次々咲く元気な花。
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# by jugeme | 2008-08-07 06:44 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

つかまえ

鬼ごっこのこと。「ツカマエして遊ぼう」。
公家のことばでも、ツカマエと言った。
江戸時代には、ツカマエボということばが使われた。
「物類称呼」に「京にて、つかまえぼと云」と記されている。
「つかまえる」に基づく。
京都府南部ではツカマエコンボ・ツカマエオニのような形もある。
一方、府北部では
オニゴトのほか、ボウ(追う)から、ボイヤイ(追い合い)・ボイヤともいう。


                   堀井令以知著「折々の京ことば」より


ゴーヤ、もう何本も収穫した。
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# by jugeme | 2008-08-03 13:47 | 京ことば | Trackback | Comments(2)