折々の京ことば

ほとけばな

彼岸花。
京都市内でもいくつかの名称が知られる。
彼岸のころに咲くのでホトケバナと仏を冠する。
墓地近くに咲く花なのでシビトバナ・シブトバナなどという。
キツネグサ・キツネバナと狐を付けるのは、うさん臭い場所に咲くから。
花の形状からジャンギリ・ザンギリと呼ぶのは、明治初年の「散切り頭」から。
マンジュシャゲはサンスクリット語の「天上に咲く花」の意。
ギョウジャバナは行者の姿の連想による。


                 堀井令以知著「折々の京ことば」より



デュランタ宝塚
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# by jugeme | 2008-09-23 09:09 | 京ことば | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

こそばい

「そんなとこ触ったら、コソバイわ」。くすぐったい。
「そないに誉められてコソバイな」のように「恥ずかしい」の意味にもなる。
室町時代からつかわれ、「こそばゆし」から。
「大言海」によれば、コソはコソグルからで、ハユシは耐えられない(羞恥)の意からという。
コソグルはコソグ(こすり削る)のコソにクル(繰る)を付けた。
コソボルはコソボースルの影響による。
幼児語でコチョコチョスルと。



                  堀井令以知著「折々の京ことば」より


コエビソウ
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# by jugeme | 2008-09-23 07:28 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

あい

普段。平素の意味。
「アイはこんなゴッツォ(ご馳走)食べられへん」。
ご馳走をゴッツォのようにつづめていう。古来、場所と場所の間、時と時の間をアイといった。
共通語では、アイは「間」の意味で、物と物の間をいうことが多い。
トキが時間の重要な節目を指す語であったので、普段の日はアイというようになった。
古代から「夢の相(夢で会うこと)」のように、アイを名詞化して用いた。


              堀井令以知著「折々の京ことば」より


ある日の夕暮れ
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# by jugeme | 2008-09-21 09:24 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

さら

「サラの靴買うてきた」「サラの服着て、デートに行くのか」。
新品のこと。「新た」のアラに接頭語サを付け、サアラからサラとなった。
「和訓栞」に「さら。更を訓むは新に通ず、今もあらたにすることを、さらに云へり」とある。
サラッピン・サラピンともいう。サラの品のこと。
「洗濯したらマッサラみたいになった」と、真新しいことマッサラ。
丹波で「新たに」の意味でサラキニ・サラツニという。



                 堀井令以知著「折々の京ことば」より


ミニバラ
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# by jugeme | 2008-09-21 09:16 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ひませ

作ってから日数の経過した食物をいう。
「この魚ヒマセやし、火をよう通しといて」「ヒマセ売ってる店やし、ええことない」。
「日増し」の意味から。最近は賞味期限の表示がなされ、
やがてヒマセの語も廃語になることであろう。
京から若狭の小浜に向かう鯖街道を通って、「若狭もん」と呼ばれるサバ、
ササガレイ、グジなどが運ばれた。
京の都に着くころ塩加減がよくなって食べごろになった。


              
                   堀井令以知著「折々の京ことば」より


ニラ
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# by jugeme | 2008-09-21 09:07 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ぼうしきる

帽子を被る。「今日は暑いし、帽子キテいきなさい」。
現代では帽子は「被る」だが、京ではキルを使う。
昔は袴も笠も着用するものは「着る」を使った。
着物をキリモンという。「綺麗なキリモン着たはるな」。
キルモノからで江戸時代初めから。
衣服類をキルイといい、老年層が用いる。
着物を着れば暖かになるはずだが、重ねても着てもまだ寒い形容に
「着りゃ着さぶ」という。京の冬が寒いさまをいう慣用語。


                 堀井令以知著「折々の京ことば」より


ルリマツリ
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# by jugeme | 2008-09-19 11:05 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ほっちっち

放っといて。「ホッチッチカモテナヤ」と唱える。
放っておいてくれ、構わないでくれということ。
しぐさを伴い、指先で頬を押さえてホッ、両方の乳房を順に押さえチッチ、
手の甲をかいてカと言う。
両手の人差し指で牛の角を作りモー、手を見せてテ、泣くまねをしてナと続く。
矢を射るまねをしてヤで終わる。
カモテナヤのナは禁止の意味で、構ってくれるなということ。
要らぬお世話だという表現である。


                   
               堀井令以知著「折々の京ことば」より



ジンジャーが咲いた。
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# by jugeme | 2008-09-17 22:44 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

べにさしゆび

薬指。婦人が紅をさすときに用いた指なのでいう。
紅はもと、この指で差すべきものとの信仰があった。
薬指というのも、この指で薬を付けるからである。
呪力をもつ指との意識が、昔からあった。
クスシユビとも言った。
平安時代からナナシ(名無し)ユビという語も見られた。
他の指の名前として、京都では中指をタカタカユビ、小指をコヤユビ・コヤイビという。
コヤユビは親指からの類推による。


                堀井令以知著「折々の京ことば」より

白カワラナデシコ
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# by jugeme | 2008-09-15 07:22 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

さぎしらず

鷺知らずはゴリなどの小魚をいう。
ゴリのつくだ煮やイサザのあめ煮も呼ぶ。
鷺も見つけられないほど小さい肴ということから名付けられた。
小さいことをコマコイというが、コマコイ魚である。
明治時代にできた「鉄道唱歌」の歌詞には京都の名産品をならべた個所がある。
「扇おしろい京都紅、また加茂川の鷺知らず」と歌われた。
この名産の名前を復活させてみてはどうだろうか。


              堀井令以知著「折々の京ことば」より


ブルーエルフィンの花がさきだした。
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# by jugeme | 2008-09-15 07:12 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

いきどしい

「急いで走ってきたさかい、イキドシイのや」。息苦しい。
呼吸が早くて切ない。「息労し」から。
平安時代は「いきだはし」で、それが「いきどほし」となった。
平安時代の辞書「色葉字類抄」に「イキダハシ」とある。
「息」を活用させイキルという動詞を作った。
意気込む、気張る。調子に乗るなどの意で、
「あんまりイキルと長続きせんで」と言う。
息遣いを荒くすることから、調子に乗り継ぐことを言う。


                   堀井令以知著「折々の京ことば」より



キツネノマゴがあちこちから出てきた。
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# by jugeme | 2008-09-12 21:06 | 京ことば | Trackback | Comments(0)