折々の京ことば

ねき

そば、近くのことをいう。
「もうちょっとネキに寄ってんか」「車のネキで、うろちょろすんな」。
「根際」という語から、ネキとなった。
根際は「草木の根の近辺」ということで、室町時代のことばを集めた日本語・ポルトガル語
「日葡辞書」に記載されている。
ネキとよく似たハタも、そば・端の意味で用いるが、
「ハタから口を出す」とはいうが、「ネキから」とはいわない。

                   堀井令以知著「折々の京ことば」より


先日行った北陸の手取川ダムの風景
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# by jugeme | 2008-06-15 06:29 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

よろしおあがりやす

ヨロシオアガリとも。どうぞ召し上がってください。
食事をいただく人に向かっていう。「ごっつぉよばれますわ」
「ヨロシオアガリヤス」。食後にもいう。
「おーきに、ごっつぉはんどした」「ヨロシオアガリヤす」。
この場合、「お粗末でした」の意味を含む。
ヨロシをヨロシューとも。「よろしい」のもとは「寄らし」からで「寄る」の意味があった。
室町時代にアガルは高位の人の食事が終わることにいった。

             堀井令以知著「折々の京ことば」より

ミリオンスターがまた復活して咲きだしました。
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# by jugeme | 2008-06-14 07:17 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ほたえる

戯れる。「兄弟二人で、ホタエテホタエテ困ります」「天井裏でネズミがホタエテル」。
戯れ、じゃれ合って暴れるさまを言う。
江戸時代はふざける、おどける、甘えるの意だった。
「ほたゆ」に由来する。京丹後市ではホーザエルという。
度の過ぎたいたずらはワルボタエである。
いたずらする子はヤンチャ。幼児がむずかるときに言うイヤジャ(嫌だ)が
訛ったものとの説がある。


             堀井令以知著「折々の京ことば」より


ミニバラが咲いている。崩れやすいガラス細工のようで、撮る時期がむずかしい・・・

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# by jugeme | 2008-06-13 17:32 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

はったいのこ

麦こがし。大豆を炒って粉にしたもの。
「ハッタイノコ、要りまへんか」と売りにきた。
昭和初期の子供のおやつで、筆者も砂糖を加えて食べた。
江戸時代の辞書「物類称呼」には「東国にて、こがし、又みづのこといふ。
畿内及西国にて、はったいと云う」とある。
ハッタイコ・ハッタイともいう。菱の実も戦前はおやつになった。
鋭い角形の突起をもつ菱を蒸し、割って種子を食べた。

            堀井令以知著「折々の京ことば」より

サフランモドキがポツポツ咲いている。
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# by jugeme | 2008-06-13 17:24 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

おくない

おくれ、くださいの意。
「おかあさん、そこのハサミ取ってオクナイ」「きれいな色紙欲しいな、オクナイナ」。
オイナイはオイナハイ(おいでなされ)から変わった。
十八世紀前半に花街で使った。
ミトイナハイ(見ていらっしゃい)はミトイナイに、オクナハイはオクナイとなった。
「ぎょうさんオクナハレ」は東京では「どっさりください」。
オクナイは子供がねだるときにいい、甘い感じがする。

             堀井令以知著「折々の京ことば」より

ヒルサキツキミソウが咲いている。 風に身を任せて、やさいしい花だ。
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# by jugeme | 2008-06-10 23:48 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

みとーみ

見なさい。「あんたこれミトーミ」。
「それミテミー」は、それ見たことかの気持ちでいう。
ミトミーとも。丁寧に「ミトーミやす」。「見てオミ」の変化したもの。
オミは「見よ」に「お」を付けた敬称。
シトーミ(してみなさい)、ユートーミ(言ってみなさい)は、「してオミ」「言うてオミ」から。
読んドーミ、かぞえトーミのような構成もある。
「言うてミテミ」「聞いてミテミ」などはミテミが加わる。


             堀井令以知著「折々の京ことば」より

今朝バラの花が咲いた。
うちにはミニバラしかないのだが、これは少し大きな花。
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# by jugeme | 2008-06-05 13:27 | 京ことば | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

おぶー
お茶。ブブともいう。
ブブは熱いお湯茶を吹くときの擬声語に基づく。
祇園花街では「お茶を挽く」とは仕事がないことなので、
「お茶」の語を嫌って、ブブとかオブーという。
お茶漬けはブブヅケ・オブヅケ。
「しばづけでブブヅケにおしやすか」。
「なんにもおへんけどブブヅケでも食べていっとくれやす」という「京のお茶漬け」は、
実際には振る舞うつもりはない。
口先だけの世辞のよいのをそしることば。 

                   堀井令以知著「折々の京ことば」より

昨夜庭から芳香な香りが漂ってきて、見てみるとサボテンの花盛丸が
一気に五輪も咲き出していた。

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# by jugeme | 2008-06-04 14:12 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

なんぎやなぁ

困ったね。「ナンギヤナァまだこの仕事やってくれへんのか」
ナンギは難儀。
幕末のころから多用され始めた。
よわったなぁという気持ちを表し、「仕方がない」というあきらめの表現でもある。
「ナンギなこっちゃなぁ」とも言う。
「もう銀行しまってしもたんか、お金おろせへんわ。ナンギなこっちゃなぁ」
難儀はもと、難しいこと、面倒で困難なことのような意味で用いた。


           堀井令以知著「折々の京ことば」より

庭のシモツケが咲き出しました。 大好きな花です。
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# by jugeme | 2008-06-03 20:52 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

あまけのほっさん

雨気の星さんは、たまにしか出てこないもの。
雨模様の夜空を見ても、星はまれにしか出ていないことから言う。
「顔を見せるのは、アマケノホッサンほどやな」と慣用句として使う。
雨気は雨が降りそうな空模様で、室町時代から使用。
「アマケの太鼓でなりがわるい」という洒落ことばがある。
「鳴り」を風采の意味の「なり」にかけた洒落。
「なりがわるい」はナリクソワルイといい、体裁が悪いの意。
 
                 堀井令以知著「折々の京ことば」より

雨の日の贈り物です         
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# by jugeme | 2008-06-02 15:53 | Trackback | Comments(2)

折々の京ことば

たしない

少ない。不十分な。
もらい物の菓子などをおすそ分けするときに、
「タシナイもんどすけど、おあがりやしとくれやす」のように言う。
「足し無し」から。
反対に「よその店にはない、タシナイもんや」のように
貴重なの意味にもなる。
求めにくいこと、足りなくて貴重なことに言う。
「お客さんに出さんならんし、タシナイもんやしな」と母親に言われると、
子供は納得して手を出さない。
            
             堀井令以知著「折々の京ことば」より

ネムノキが咲き出しました。
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# by jugeme | 2008-06-02 15:41 | 京ことば | Trackback | Comments(0)