折々の京ことば

しおふみ

行儀見習い。主に女性について使った。
戦前までは、「娘はシオフミに出んと嫁に行かれへん」と言って、
京の旧家で行儀作法を見習った。
シオフミ(塩踏み)は辛苦を経験すること。
切り身に塩がしむと骨身にこたえることから、苦労をして世間を知ること。
商家に奉公する少年は丁稚で、寒天を用いず、固まっていないようかんは
デッチヨーカンと呼んだものである。


                   堀井令以知著「折々の京ことば」より


黄ホトトギス
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# by jugeme | 2008-10-11 16:23 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

しがんだ

しけた様子の子ども。
「なんぼ悲しいから言うてシガンダみたいな顔しんとけ」。
やせて貧相な子どもにもいう。シガム(噛みしめる)から。
「スルメをシガム」「鉛筆シカンデ勉強してる」のように噛み切りにくいものを
繰り返して噛むさま。江戸時代中ごろから使用。
「袖をしがんで泣く」のように、じっと噛みしめる形容であった。
ものを噛んで残る筋がシガンタ・シガンダである。


                      堀井令以知著「折々の京ことば」より


ブルーエルフィン
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# by jugeme | 2008-10-09 07:17 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

うれこい

うれしい。「あしたは運動会や、ウレコイな」。
「うれしい」よりは強調されるが、少し俗っぽい感じがする。
「コイ」はヒヤコイ(冷たい)、マルコイ(丸い)、コマコイ(細かい)の
コイと同じ接尾語である。
ウレコイことがあると、ワラケル(笑いこける)という。
他動詞はワラカス。
「あほなことして、ほんまにワラケテくるやんか」。
ワラクから。乱れ散るの意。


                     堀井令以知著「折々の京ことば」より


白ホトトギス
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# by jugeme | 2008-10-09 07:07 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ずいき

里芋の茎。赤ズイキが市場に出回るが、白ズイキも食用になる。
胡麻味噌酢で和えたズイキや、しょうが汁とズイキの炊いたのは美味。
十月はじめの北の天満宮の祭りを「ずいき祭」という。
農作物の豊作を感謝する祭りで、ズイキなどを神輿に飾る。
京都府北部では里芋をズイキイモ、ズイキモという。
茎の赤い里芋はトーノイモとも。
ズイキの中でも葉柄の青いのはエグイ。


                 堀井令以知著「折々の京ことば」より


シュウメイギク
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# by jugeme | 2008-10-05 14:04 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

きつぎり

思い切り。徹底して。
「キツギリ掃除してこの部屋きれいになりましたわ」。
「言うこと聞かへんならキツギリ叱っとくれやす」。
ケツギリとも。ケツは尻で、底のこと。
ギリは限りの意味で、徹底的、あくまでの意味になった。
ケツギリからキツギリに。ケツアキザルは中途半端の者をいう。
尻をあげて締りのないさまを猿にたとえる。
「きちんと戸を閉めんと飛び出してケツアキザルやな」。


             堀井令以知著「折々の京ことば」より



公園のコスモスと蝶
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# by jugeme | 2008-10-05 13:54 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

つかんこと

突然のこと。出し抜けのこと。
「ツカンコトおたずねしますけど・・・」。それまでの話題と結びつかないこと。
話の途中で、出し抜けに話題を転換する時に用いた。
急に話題が変わると、「ウロガクル」とも言った。
うろたえる、狼狽するの意。
京都府北部ではウロカワスル、ウルーガクルとも。
途方もないことをトッケモナイとも言うが、「突飛もない」と言う意味である。


                  堀井令以知著「折々の京ことば」より


チョウセンアサガオ
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# by jugeme | 2008-10-04 06:49 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ようすする


気取る。「あの娘さん、お客さんの前ではヨーススルのや」。
「様子」は「容姿、なりふり」の意味。
「様子振る」とも。なまめきこびる色っぽいさまをいう。
気取った格好をする人は「エエカッコシー」である。
ヨーボクサイのヨーボは「容貌」で、「みためかたち」のことだが、
得意な臭いがするの意味で用い、「病院へ行くとヨーボクサイ臭いがするやろ」という。


                 堀井令以知著「折々の京ことば」より


アオスジアゲハの訪問を受けた。
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# by jugeme | 2008-10-03 07:30 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ののさん


太陽。月。神様。太陽や月のように信仰の対象になるものを呼んだ。
神仏に対して祈る人のことばを「ノーノー」と聞いた子供たちが命名したと思われる。
ノンノンサンとも。月や神仏にマンマンチャンともいう。
拝む時、「マンマンチャン、あん」とアンを添える。
太陽をニチリン(日輪)サン、オテント(天道)サンと崇め、
雷もカミナリサンとサンを付ける。
京都府北部では雷はハタガメという。


                 堀井令以知著「折々の京ことば」より


ミソハギ
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# by jugeme | 2008-10-02 07:08 | 京ことば | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

ごめんやす

あいさつの言葉で「今日は」に当たる。
ちょっとすみませんがという気持ちで「ゴメンヤス奥さんおいやすか」と尋ねる。
御免は「許すこと」の意味。尊敬語から訪問のときのあいさつになった。
ゴメンヤスと訪れた客に「オイデヤス・オコシヤス」と言う。
人の家の前を通るとき、「おかど(門)をゴメンヤッシャ」という。
ゴメンヤシトクレヤスは丁寧な言い方。
「お茶をこぼしてゴメンヤッシャ」と謝る。



              堀井令以知著「折々の京ことば」より

花トラノオとキアゲハ
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# by jugeme | 2008-10-01 07:52 | Trackback | Comments(0)

折々の京ことば

せこい

「あんなセコイことせんでもええのに」。
ずるい。醜悪な。粗悪な。若者ことばで広まった。
セコイは役者・寄席芸人の用語セコから。
セコは悪い、醜い意味。
良いこと、得意芸はハコと言った。
「セコイ芸」のようにセコイは明治時代の芸能人が「下手な」の意味で用い、
ハコを形容詞化した良い、美しいのハクイ(白い)の対義語であった。
セコイには、けちくさい、みみっちいの意もあった。


                   堀井令以知著「折々の京ことば」より

高原にて・ススキ
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# by jugeme | 2008-10-01 07:26 | 京ことば | Trackback | Comments(0)